- 2026年1月6日
オトガイ形成とは?手術の種類や対応する悩み、併用例や注意点など紹介

オトガイ形成とは、手術で顎先の形を整えることです。
顎先を小さくする、短くする、前後に移動させる、歪みを改善するなど、顎先を調整することで、横顔を美しく整えることが可能です。
この記事では、オトガイ形成の詳細や種類、効果的に併用できる施術、ダウンタイムや注意点などを紹介します。
顎にコンプレックスを抱えている、理想の形があるなど、オトガイ形成を検討している人はぜひ参考にしてください。
※効果・症状等については個人差があります。
オトガイ形成とは?

オトガイとは、下顎骨の先端を指す医学用語です。
オトガイ形成では、どのようにして顔の印象を変えるのか、改善が期待される悩み、オトガイ形成のメリットデメリットを紹介します。
顎先の形態を整える骨切り手術
オトガイ形成では、以下のような骨切り手術を行うことで悩みの改善が期待できます。
- 面長整形:顔が大きく見えたり老けて見えたりする面長を改善する
- 小顔整形:顎の長さを調節して小顔に見せる
- Vライン整形:顎先を細いVラインにして角ばった印象を美しく改善
オトガイ形成を検討している人は、「顎がない」「顎が出ている」「顎が曲がっている」など、顎と顔のバランスがとれていない悩みが多い傾向があります。
これらに対応するには、骨切りや骨削りなど、骨格レベルの施術が必要です。
Eラインを美しく整える
Eラインとは、エステティックライン(esthetic line)の略で、横から見たときの美しい横顔の基準といわれる鼻から下のラインのことです。
鼻先と顎の最も突き出た部分(オトガイ点)を結び、そのラインに唇が接するか、またはやや内側にあるのが理想的といわれています。
オトガイが引っ込んでいると唇がEラインより前に出て、オトガイが前に出過ぎていると唇がEラインから内側に離れすぎてバランスが悪い状態です。
オトガイ形成では、骨切りや骨削りにより骨格から形成を行うため、好みのフェイスラインや美の基準といわれるEラインを長期的に保てる可能性が高まります。
オトガイ形成で改善が期待される悩み
オトガイ形成で改善できると考えられている悩みには、以下があります。
- 顎の先が後退して(引っ込んで)いる
- 顎の先が過度に突き出ている
- 顎先が長すぎる、または短すぎる
- 顎先に左右差がある
- 横顔・正面ともバランスを整えたい
Eラインを整える他に小顔効果も期待できますが、理想通りではない、思っていた仕上がりと違うなどと感じても再手術ができないケースもあります。
後悔のないように担当医師としっかり相談したうえで判断しましょう。
オトガイ形成のメリットとデメリット
骨格にアプローチしてEラインを整えられるため、長期の効果持続が期待される美容施術ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。
オトガイ形成のメリットとデメリットは以下です。
| オトガイ形成のメリット | オトガイ形成のデメリット |
|---|---|
|
|
突き出ていた顎先を後退させた場合、骨が小さくなる分の皮膚が余ってたるむ場合があります。
その場合はフェイスリフトやペリカン手術などで改善が可能ですが、たるみが発生するケースはまれで、個人差があります。
顎関節症の場合は保険適用になる可能性も
オトガイ形成は、顎変形症との診断がある場合は保険適用で治療が受けられます。
上顎と下顎の噛み合わせに異常が起こるような位置や形・大きさなどの顎先や顔の変形が見られる場合です。
ただしその治療については美容医療で行われるオトガイ形成とは異なるため、症状は改善されても審美的な希望を満たす治療は行えません。
また、保険診療によるオトガイ形成が行われるのは、矯正を専門で行う医療機関で行われることが多いです。
(※当院では取り扱いはありません)
オトガイ減量術の種類

オトガイ減量術とは、オトガイを短くしたり、後退させたり、幅を細くするなどを行う施術です。
オトガイ減量術には以下のような方法があります。
- オトガイ水平骨切り術(中抜き法)
- オトガイ前額断骨切り術
- オトガイ垂直骨切り術
ひとつずつ紹介します。
オトガイ水平骨切り術(中抜き法)
減量術としての水平骨切り術の中抜き法は、以下のような顎の悩みがある人に向いています。
- 顎の長さや大きさ・幅が気になる
- 面長な印象を改善したい
- 顎の左右差を解消したい
オトガイ水平骨切り術は、オトガイ形成の中でも多く行われる施術です。
下顎を横方向に水平に2箇所骨切りし、中1枚の骨片を抜き取り、顎先側の骨片を移動させて、オトガイの位置や顎の形を調整します。
減量術ではオトガイの短縮が主ですが、後退の他に前進・左右差の改善も行えます。
オトガイ前額断骨切り術
オトガイ前額断骨切り術は、以下のような顎の悩みがある人に向いています。
- 顎がしゃくれている
- 顎が突出している
顎が前に出ている場合に用いられる施術方法で、オトガイ骨の突き出た部分を、ボーンソーと呼ばれる骨を切る道具を使用して縦に骨切りし、表面を滑らかに仕上げて終了します。
顎がしゃくれている際、オトガイのみが突き出ているケースと、下顎ごと突き出ている『下顎前突』の場合があります。
下顎前突の場合はオトガイ前額断骨切り術ではなく、顎全体を後退させて歯科矯正を併せて行う治療が必要です。
オトガイ骨の厚みとしては4〜10mm程度の範囲で骨切りが可能です。
オトガイ垂直骨切り術
オトガイ垂直骨切り術は、『T字型骨切り術』とも呼ばれている、顎をVラインに整えるための施術です。
以下のような悩みを持つ人に向いています。
- 顎をきれいなVラインに整えたい人
- 顎をシュッと細くしたい人
- 小顔になりたい人
下顎が広く角ばっている場合、細くVラインに整えるには顎の幅を狭める必要があります。
下顎骨を横に水平に切った後、縦に3つに切り分け、真ん中を抜き、左右の骨片を中心に寄せます。
チタンプレートで固定しますが、そのままだと段差が残るため、ノミで削ってならします。
オトガイ増大術の種類

オトガイ増大術とは、引っ込んでいるオトガイを前に出したり長くしたりする、オトガイ減量術とは逆の効果を期待する施術です。
オトガイ増大術には以下のような方法の施術があります。
- オトガイ水平骨切り術
- インプラント法
- オトガイホームベース型骨切り術
以下から一つずつ説明していきます。
オトガイ水平骨切り術
増大術としての水平骨切り術は、以下のような顎の悩みがある人に向いています。
- 顎が小さい
- 顎先が短い
- 顎が後方に引っ込んでいる
- 左右差がある・曲がっている
オトガイが後退しているうえに長い場合に行う施術で、水平骨切り術の中抜きでオトガイの長さを短縮しつつ、前に出させる方法です。
オトガイが後退している場合、正面から顔を見ると実際よりも短く見えてしまい、オトガイの長さを見落とす場合があるため注意が必要です。
美容業界で審美的な基準とされているオトガイ高(オトガイの長さ)の理想値は、女性が35mm、男性が38mmですが、それより長い場合にオトガイを短縮させます。
術前にオトガイ高を計測し、数値が長い場合、増大法の施術の場合でも中抜き法を適応し、長さを調節してから前進させます。
オトガイ・インプラント法
オトガイ・インプラント法は、上述の水平骨切り術が適応するような悩みを持っている場合で、実際のオトガイ高が理想値より2〜3mm程短い場合、インプラント挿入術が選択されます。
挿入する場合のインプラントの種類には以下のようなものがあります。
- シリコン樹脂インプラント:最も一般的で入手が容易
- ハイドロキシアパタイト:粘着性があるため切開創から注入、3分以内に成型する
- メタクリル酸メチル:骨セメント
インプラント法によるオトガイ形成は、オトガイにインプラントを挿入するのみで骨切りの必要がなく局所麻酔で行えるため、他の方法に比べると低侵襲です。
オトガイホームベース型骨切り術
オトガイホームベース型骨切り術は、以下のような顎の悩みがある人に向いています。
- 顎の幅を狭くしたい
- 顎先が四角いため、丸みのあるV字にしたい
- 小顔にしたい
- 顎を少し延ばしたい
オトガイ高が女性32mm以下、男性35mm以下程度がおおよその適応範囲です。
オトガイを含む顎先を四角に骨切りし、骨片をホームベース型になるように、下辺の両端(オトガイの両脇)を斜めに骨切りし、オトガイの形を整えます。
ホームベース型に整えた骨片を、顎を延ばすように下方にずらし、マイクロプレート3枚で固定します。
ホームベース型の骨片の上に隙間が開くため、上で形を整えた際に骨切りした骨片を挟み込み、両端の段差を修正して洗浄・縫合して終了です。
オトガイ形成術と併用すると効果的な術式

オトガイ形成の際、オトガイ形成術単体だけではどうしても下顎中心付近とオトガイの間に段差が生じる場合があります。
オトガイ形成と併用するときれいなVラインになる効果的な術に、下顎下縁形成術と下顎角形成術があります。
| 施術の目的 | オトガイ形成との併用のメリット | |
|---|---|---|
| 下顎下縁(体部)形成術 | 下顎下縁(エラ手前から顎先までのライン)を切除または削ることで輪郭がシャープになる | 自然できれいなVラインが期待できるため『エラなしVライン形成術』と呼ばれる |
| 下顎角(エラ)形成術 | 張っているエラを削って滑らかなフェイスラインを作る | 小顔が期待できる |
また、下顎下縁形成術と下顎角形成術の両方をオトガイ形成術と併用することで、顎先から耳元にかけてのラインが美しく仕上がるため、『Vライン形成術』と呼ばれています。
オトガイ形成のダウンタイム

オトガイ形成のダウンタイムは、以下のような術後の経過を辿ります。
| 経過 | 症状 | 注意点 |
|---|---|---|
| 術後〜3日間 |
|
|
| 術後1週間 |
|
術後レントゲン撮影や検診・抜糸などを行う |
| 術後2週間 |
|
開口制限される可能性がある |
| 術後3〜4週間 |
|
術後1ヶ月後には検診 |
痛みについては3日程度で、内服薬でコントロールできることが多いです。
術後は顎先や歯茎の感覚が鈍くなることがあり、3ヶ月から長くて6ヶ月程度続く場合があります。
最終的にダウンタイムの症状がほぼなくなって、患部が自然になるまでは早くて3ヶ月程度かかります。
オトガイ形成の注意点
オトガイ形成の注意点を紹介します。
骨切り術は身体に負担がかかるため、施術を検討する際には注意点を把握しておきましょう。
全身麻酔・入院が必要
オトガイ形成では全身麻酔と入院が必要な症例が多くあります。
入院日数は一般的に3〜5日間程度で、その後2〜3回程度の通院が必要です(個人差があります)。
そのため、イベントなどを避け、職場の欠勤を届け出るなど、都合を調整して計画を立てる必要があります。
術後に生じる可能性があるリスクや副作用
オトガイ形成の場合、術後に生じる可能性がある以下のようなリスクや副作用があります。
- 口が開けづらくなる
- 皮膚の感覚に違和感やしびれが生じる可能性がある
- 骨の段差・左右差・たるみなどが生じる
- 感染・感染による骨壊死
口の開けづらさや感覚の違和感・しびれについてはほとんどが自然に回復しますが、時間をかけて通院して治療する場合もあります。
骨の段差・左右差・たるみについては、後日に追加施術が必要なケースがあります。
感染についてはどのような手術についても絶対にないとは言えません。まれなケースではありますが、適切な処置や再手術が必要な場合があるため、早めに医師に相談しましょう。
術後から半年〜1年かけてほぼ完成
オトガイ形成は、手術の結果が完成するまで半年〜1年程度かかります。
小顔効果は術後1ヶ月以降の腫れが落ち着いた頃に見られるようになりますが、検診は術後1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月と行う場合があり、完成までの様子を医師が確認します。
個人差はありますが、組織の癒合(傷が治ってふさがること)には時間がかかるため、医師の指示に従って適切に過ごしましょう。
術後の注意点
オトガイ形成は他の美容整形と同様、術後の過ごし方に注意点があります。
- シャワー・洗髪は術後3日目以降、入浴は1週間後から
- メイクは口元以外を翌日から
- 1週間は禁酒
- 歯の治療やうつぶせ寝・激しい運動は1ヶ月は避ける
- 術後2週間程度は柔らかめの食事を選ぶ
ダウンタイム同様に個人差はありますが、希望している効果をトラブルなく得るためには、これらの注意点を把握して適切な術後を過ごすことが大切です。
まとめ
オトガイ形成とは、骨切り術を駆使してオトガイや顎の形や位置、大きさなどを調整する形成術です。
骨格を形成する技術により長期的な効果を得られますが、どの施術が必要か、どの程度の減量や増大が適切かを判断するには、医師の経験や技術が不可欠です。
五反田駅前のKIHARU CLINICでは、美容外科・美容皮膚科・形成外科の各専門分野において、丁寧な診療と適切なご提案を心がけております。
オトガイ形成の施術を行うにあたり、患者様に適した治療法を選択します。
オトガイやフェイスラインに悩まされている方、顎の美容整形が気になっている人は、ぜひご相談ください。
